2019年初頭のスマートフォンでは最高峰の画質と言われるHUAWEI(ファーウェイ) mate 20 pro を買ったので画質比較してみました。下記の3機種の撮り比べです。
サムスン galaxy note 3(2013年秋発売) 35mm換算31mm
ファーウェイ mate 20 pro(2018年秋発売) 35mm換算27mm
キヤノン power shot G7X(2014年夏発売) 35mm換算24mm
それぞれ最高画質jpgで撮って出しそのままです。画角が違うのはとりあえず無視(mate 20 proは16mm超広角が売りですが次の機会に)。基本的に技術が進むほど広角側が強くなります。コンデジもそうですがスマホで27mm前後が標準になるまで結構かかりましたね。
◯アルタ前
galaxy note 3
mate 20 pro
power shot G7X
比較画像左からnote3 mate20pro G7X
ピクセル等倍で比較すると最新のmate20proが最も粗く解像感がありません。高画素化が進むたびピクセルあたりの解像感が落ちているのは以前から指摘されていましたが今も全く変わっていませんでした。
比較画像左からnote3 mate20pro G7X
同じくらいの画角に切り出しました。note3とmate20proの比較で色乗りやダイナミックレンジ(白飛び黒つぶれ)は改善されていますね。mate20pro G7Xを比較すると中間色、立体感でG7Xが勝り解像感でmate20proが勝っています。全体的に画質は G7X>mate20pro>>>note3 となり流石に古くても高級コンデジG7Xの画質が良かったです。mate20proはシャープネスと彩度の上げ過ぎでベタっとした感(特に古い低性能カメラに顕著)が抜けていませんがかなりG7Xに迫った画質です。
◯花
galaxy note 3
mate 20 pro
power shot G7X
比較画像左からnote3 mate20pro G7X
note3はシャープネスの上げ過ぎでガサガサした画質です。撮像素子が小さく被写界深度も深いスマホカメラは余計にそういう傾向が強いですね。mate20proは絵作りの傾向が似ていますが大分改善されています。G7Xはボケ味と中間色が美しく表現されておりスマホ画質とは格の違いを感じます。花は彩度が高く色飽和しやすいのでトーンを抑えた絵が私好みです。
◯ラーメン
galaxy note 3
mate 20 pro
power shot G7X
比較画像左からnote3 mate20pro G7X
mate20proの極端に彩度の高い画像が目立ちます。AIが自動判別して彩度を上げているようです。note3の画質が比較的低く見えます。それぞれの絵作りの差が大きいため比較し難いです。
◯花壇
galaxy note 3
mate 20 pro
power shot G7X
比較画像左からnote3 mate20pro G7X
mate20proがG7Xに遜色ない写りを出しています。note3は明らかにダイナミックレンジが狭く古さを感じます。曇りの日でしたが晴れ日の比較もしてみたいですね。
◯新宿御苑
galaxy note 3
mate 20 pro
power shot G7X
比較画像左からnote3 mate20pro G7X
雲や木々をよく見ると白飛び黒つぶれでmate20proがG7Xを上回っていました。G7Xは発売当時でもダイナミックレンジの広い方ではありませんでしたがそれは撮像素子の大きい高級コンデジ間での話です。スマホの技術進歩の賜物ですね。
◯神社
galaxy note 3
mate 20 pro
power shot G7X
比較画像左からnote3 mate20pro G7X
彩度が高くやりすぎ感はありますがmate20proの画像が最も高画質に見えます。雲が白飛びせず神社内も綺麗に撮れておりダイナミックレンジの広さが伺えます。G7Xは得意のボケ味も階調表現も生かせない題材でしたが拡大して細部を見ると繊細に写っています。縮小画像ではnote3のメリハリの良さが幸いし最も良く見えます。
◯夜景
galaxy note 3
mate 20 pro(夜景モード)
power shot G7X
比較画像左からnote3 mate20pro G7X
mate20proは自動で夜景モードに切り替わったのでそのまま撮ってしまいました(モードキャンセルもできます)。夜景モードになると解像感と黒つぶれが酷くなる反面色乗りが良くなります。撮影に数秒かかるのですが長時間露光というより連写した画像を合成しているようです。画質比較ではG7Xが圧倒的に良く大きな撮像素子の威力が遺憾なく発揮されています。
比較画像左がmate20proノーマルモード、右が夜景モード
夜景モードになると黒つぶれが酷くなる代わりに白飛びが抑えられています。思い切り縮小すればそれほど気になりませんが、ベタ塗り調で立体感が失われるなど劣化も激しいため個人的には使用しない方が綺麗に撮れるシーンが多いと感じました。
以上、下記の機種の比較でした。私個人の総評としては4年半前の高級コンデジG7Xがハード面の優位性で新型スマホmate20proを上回りました。柔らかい表現では大差をつけているほか、光量の少ない状況では撮像素子の大きさが超えられない壁として未だに存在するようです。拡大して見ても違和感がなく総じて破綻なくまとまっています。ソフト面では新型で強力な処理能力のあるスマホが優位なので今後のアップデートではmate20proが部分的に上回る可能性も十分あります。夜間以外では元よりダイナミックレンジでmate20proがG7Xを上回っていますし、シーンによっては解像感も非常に高いです(しかしよく見ると塗り絵処理のような違和感があります)。今回はHDR(ハイダイナミックレンジ合成)もアパーチャ(ソフトボケ調整)も使用していませんし、スマホならではの取り回しの良さに画像のヒット率、失敗の少なさでもmate20proは引けを取りません。note3も古いスマホの割には検討していますがヒット率が悪くがっかりした写真になることも多いです。最高のポケットカメラとしてmate20proをこれから使い倒していきます!
◯galaxy note 3
◯mate 20 pro
◯power shot G7X